厳選プログラム
お城のスペシャリストたちが登壇する特別ステージ。
ここでしか聞けない貴重な講演会、フォーラム、トークショーなどの厳選プログラム。
今年は、プログラムC,M,N、サタデーナイトのご参加で「小牧・長久手合戦と城郭」を存分にお楽しみいただけます。
本丸御殿会場
12月21日(土) | タイトル | 登壇者 | |
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A | 10:10〜11:40 | 「書き換えが進む城郭史の定説」 | 小和田哲男(日本城郭協会理事長) |
B | 13:10〜14:40 | 「国宝2天守の引っ越し ~400年前の建物の移築ブーム~」 |
三浦正幸(広島大学名誉教授) |
C | 15:30〜17:00 | 「小牧・長久手合戦と城郭③ ―地形復元から読み解く城郭の意義―」 |
平山優(歴史学者) |
12月22日(日) |
タイトル |
登壇者 |
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D | 10:00〜11:30 | 「お城の10大ニュース2024」 | 小和田哲男(日本城郭協会理事長) 小和田泰経(歴史研究家 日本城郭協会理事) |
E | 12:30〜14:00 | 「様々な城の魅力を語る~ 北海道のチャシを中心に~」 |
春風亭昇太(お城好き落語家) 加藤理文(日本城郭協会理事) |
F | 15:10〜16:40 | 「駿甲相三国同盟の歴史」 | 黒田基樹(駿河台大学教授) |
二の丸御殿会場
12月21日(土) | タイトル | 登壇者 | |
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G | 11:40~13:10 | 「勝龍寺城と坂本城 -発掘された元亀の城-」 | 中井 均(滋賀県立大学名誉教授・日本城郭協会評議員) |
H | 14:00〜15:30 | 「境目在城」と給人救済 | 柴 裕之(東洋大学文学部・駒澤大学文学部非常勤講師) |
I | 16:20〜17:50 | 「真説・肥前名護屋城と巨大軍事都市の実相」 | 宮武 正登(佐賀大学教授・日本城郭協会学術委員) |
12月22日(日) |
タイトル |
登壇者 |
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J | 10:30~12:00 | 「城郭ライター的 城めぐりの視点」 | 萩原 さちこ(城郭ライター・編集者・日本城郭協会理事) |
K | 13:00〜14:30 | 「伊勢長島一向一揆VS織田信長」 | 平山優(歴史学者) |
L | 15:00〜16:30 | 「鉢形城と埼玉の城」 | 伊東 潤(歴史小説家) |
セミナールーム
12月21日(土) | タイトル | 登壇者 | |
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M | 10:30~12:00 | 「小牧・長久手合戦と城郭①」 | 長沼 毅(可児市役所職員・日本城郭協会学術委員) |
N | 13:00〜14:30 | 「小牧・長久手合戦と城郭②」 | 小野友記子(日本城郭協会学術委員・中京大学非常勤講師) |
O | 15:30〜16:30 | 「外国人にも伝えたい小田原城の魅力」 | クリス・グレン(お城好きラジオDJ・日本城郭協会理事) 諏訪間順(小田原城天守閣館長 日本城郭協会評議員・学術委員) |
12月22日(日) |
タイトル |
登壇者 |
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P | 10:10~11:40 | 「徹底討論 天守の創造と発展」 | 中井均(滋賀県立大学名誉教授・日本城郭協会評議員) 加藤理文(日本城郭協会理事) |
本丸御殿会場
12月21日(土)
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A10:10〜11:40
「書き換えが進む城郭史の定説」研究が進むにつれ、従来、定説あるいは通説とされていたものが、城郭史の分野においても書き換えが必要になってきています。たとえば、国宝犬山城の天守ですが、天守木材の年輪年代法によって伐採された年がわかってきて、これまでの通説がちがってきました。また、黒田長政の福岡城天守も新しい研究がみられます。今、知っておきたい最新情報をお話しします。
登壇者小和田哲男(日本城郭協会理事長)
1944年 静岡市に生まれる。
1972年 早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、
現在 静岡大学名誉教授、文学博士、公益財団法人日本城郭協会理事長。
専門は日本中世史、特に戦国時代史で、主著『後北条氏研究』『近江浅井氏の研究』のほか、『小和田哲男著作集』などの研究書の刊行で、戦国時代史研究の第一人者として知られている。
また、NHK総合テレビおよびNHK Eテレなどの歴史番組にも出演し、 わかりやすい解説には定評がある。
NHK大河ドラマでは、1996年の「秀吉」、2006年の「功名が辻」、2009年の「天地人」、2011年の「江~姫たちの戦国~」、2014年の「軍師官兵衛」、2017年の「おんな城主 直虎」、2020年の「麒麟がくる」で時代考証を務め、2023年の「どうする家康」も担当している。主な著書
『戦国史を歩んだ道』(ミネルヴァ書房 2014年)
『戦国武将』(中公文庫 2015年)
『名城と合戦の日本史』(新潮文庫 2015年)
『戦国武将の実力』(中公新書 2015年)
『東海の戦国史』(ミネルヴァ書房 2016年)
『家訓で読む戦国 組織論から人生哲学まで』(NHK出版新書 2017年)
『戦国武将列伝100 戦国時代に何を学ぶか』(メディアパル 2018年)
『明智光秀・秀満』(ミネルヴァ書房 2019年)
『戦国武将の叡智』(中公新書 2020年)
『人生を豊かにしたい人のための日本の城』(マイナビ出版 2021年)
『戦国城郭に秘められた呪いと祈り』(山川出版社 2022年)
『教養としての「戦国時代」』(PHP新書 2023年)
『地図でめぐる日本の城』(帝国書院 2023年) -
B13:10〜14:40
「国宝2天守の引っ越し~400年前の建物の移築ブーム~」絢爛豪華な桃山建築を生んだ信長・秀吉・家康の世は森林資源が枯渇。粗悪な材木の秀吉の建物はほぼ残らず、信長は全滅。天守のような大建築は新築よりも移築リユースが当たり前。犬山城・彦根城の国宝天守は移築、隈本城・今治城・大和郡山城・伏見城・二条城・清洲城などから天守が移築され、江戸城天守は3度の使い回し。
登壇者三浦正幸(広島大学名誉教授・日本城郭協会評議員)
1954年生 愛知県出身
東京大学工学部建築学科卒業、工学博士(東京大学)、一級建築士
広島大学工学部助教授を経て、1999年広島大学文学部教授
日本伝統建築技術保存会(ユネスコ無形文化遺産登録団体)特別会員、NPO法人江戸城天守を再建する会特別顧問、文化財石垣保存技術協議会評議員、日本城郭協会評議員。
大河ドラマ「麒麟がくる」「青天を衝け」「鎌倉殿の13人」「どうする家康」「光る君へ」建築考証主な著書
『図説近世城郭の普請 石垣編』(原書房 2024)
『天守~芸術建築の本質と歴史~』(吉川弘文館 2022)
『図説近世城郭の作事 天守編』(原書房 2022)
『図説近世城郭の作事 櫓・城門編』(原書房 2022)
『近世城郭の最高峰 名古屋城』(名古屋城検定実行委員会2019)
『城のつくり方図典』(小学館 2005)
『城の鑑賞基礎知識』(至文堂 1999)城館の設計
河後森城馬屋(愛媛県)、吉川元春館跡台所(広島県)、万徳院跡風呂屋(同)、岡山城本丸供腰掛、岡崎城東隅櫓(愛知県)、西尾城二の丸丑寅櫓(同)、浜松城天守門(静岡県)、諏訪原城北馬出門(同)、高根城井楼・城門・倉庫(同)ほか城館の復元改修指導
福山城天守、今治城鉄門(愛媛県)、大洲城天守(同) -
C15:30〜17:00
「小牧・長久手合戦と城郭―地形復元から読み解く城郭の意義―」小牧・長久手合戦では、両軍あわせて十万を超える大軍が、尾張・美濃・伊勢に展開した。羽柴秀吉軍と織田信雄・徳川家康連合軍は、三ヶ国に幅広く展開し、長久手合戦以後は、双方とも決定打を打てぬまま和睦に至る。織田・徳川連合軍は、寡兵であり、極めて不利な状況にあったが、秀吉の大軍が尾張を蹂躙することを防ぎきった。その秘密はどこにあったのか。合戦の舞台となった濃尾平野は、現在とは比較にならぬほど、木曾三川が複雑に乱流し、陸路よりも河川交通が発達していた地域であった。またそれは、伊勢湾の海上交通とも密接に結びついていた。秀吉が大軍を活かせなかった理由は、濃尾平野の地形にあるのではないか。こうした視点から、河川、古道の復元を通して、合戦の様相を追う。
登壇者平山優(歴史学者・日本城郭協会評議員・学術委員)
1964年生
山梨県埋蔵文化財センター文化財主事、山梨県史編纂室主査、山梨大学非常勤講師、山梨県立博物館副主幹、山梨県立中央高等学校教諭を経て、現在、健康科学大学特任教授。2016年大河ドラマ「真田丸」、2023年「どうする家康」の時代考証を担当主な著書
『戦国大名領国の基礎構造』(校倉書房 1999年)
『武田信玄』(吉川弘文館 2006年)
『山本勘助』(講談社 2006年)
『真田三代』(PHP研究所 2011年)
『長篠合戦と武田勝頼』(吉川弘文館 2014年)
『天正壬午の乱[増補改訂版]』(戎光祥出版 2015年)
『武田氏滅亡』(KADOKAWA 2017年)
『戦国の忍び』(KADOKAWA 2020年)
『武田三代』(PHP研究所 2021年)
『新説 家康と三方原合戦: 生涯唯一の大敗を読み解く』(NHK出版新書 2022年)
『徳川家康と武田信玄』(角川選書 2022年)
『徳川家康と武田勝頼』(幻冬舎新書 2023年)
『徳川家康 ~苦難に満ちた生涯~』(サンニチ印刷 2023年)
ほか多数
12月22日(日)
-
D10:00〜11:30
「お城の10大ニュース2024」資料の発見や、調査によって新たな事実が判明するなど、お城に関する重要なニュースが最近も報告されました。ただ、なかにはまだ事実とは断定されていない内容もありますし、調査中のため公式的な見解を発表できない城もあります。 そうしたお城のニュースについて、歴史的な意味や時代的な背景、今後の城郭史に与える影響など、個人的な見解も含めざっくばらんにトークしていきます。
登壇者小和田哲男(日本城郭協会理事長)
1944年 静岡市に生まれる。
1972年 早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、
現在 静岡大学名誉教授、文学博士、公益財団法人日本城郭協会理事長。
専門は日本中世史、特に戦国時代史で、主著『後北条氏研究』『近江浅井氏の研究』のほか、『小和田哲男著作集』などの研究書の刊行で、戦国時代史研究の第一人者として知られている。
また、NHK総合テレビおよびNHK Eテレなどの歴史番組にも出演し、 わかりやすい解説には定評がある。
NHK大河ドラマでは、1996年の「秀吉」、2006年の「功名が辻」、2009年の「天地人」、2011年の「江~姫たちの戦国~」、2014年の「軍師官兵衛」、2017年の「おんな城主 直虎」、2020年の「麒麟がくる」で時代考証を務め、2023年の「どうする家康」も担当している。主な著書
『戦国史を歩んだ道』(ミネルヴァ書房 2014年)
『戦国武将』(中公文庫 2015年)
『名城と合戦の日本史』(新潮文庫 2015年)
『戦国武将の実力』(中公新書 2015年)
『東海の戦国史』(ミネルヴァ書房 2016年)
『家訓で読む戦国 組織論から人生哲学まで』(NHK出版新書 2017年)
『戦国武将列伝100 戦国時代に何を学ぶか』(メディアパル 2018年)
『明智光秀・秀満』(ミネルヴァ書房 2019年)
『戦国武将の叡智』(中公新書 2020年)
『人生を豊かにしたい人のための日本の城』(マイナビ出版 2021年)
『戦国城郭に秘められた呪いと祈り』(山川出版社 2022年)
『教養としての「戦国時代」』(PHP新書 2023年)
『地図でめぐる日本の城』(帝国書院 2023年)登壇者小和田泰経(日本城郭協会理事・歴史研究家)
静岡英和学院大学講師、日本城郭協会理事、歴史研究家。
1972年生。國學院大學大学院 文学研究科博士課程後期退学。専門は日本中世史。主な著書
『家康と茶屋四郎次郎』(静岡新聞社、2007年)
『戦国合戦史事典 存亡を懸けた戦国864の戦い』(新紀元社、2010年)
『兵法 勝ち残るための戦略と戦術』(新紀元社、2011年)
『天空の城を行く』(平凡社、2015年)ほか多数。 -
E12:30〜14:00
「様々な城の魅力を語る~北海道のチャシを中心に~」全国には、様々な姿形をしたお城が残されています。今回は、北海道に残るアイヌの城と言われる「チャシ」について、その立地や形態、構造など様々な角度からその魅力にせまりたいと思います。また、その他魅力的な城も紹介したいと思います。
登壇者春風亭昇太(お城好き落語家)
新作落語の創作活動に加え、独自の解釈で古典落語に取組み、文化庁芸術祭大賞を受賞するなど、新作、古典問わず高い評価を得ている実力派真打。人気番組『笑点』の司会も務める。
長年にわたる「お城めぐり」が高じ、著書も発行、城郭フォーラムのパネラー、講演、城イベントの出演では、専門家に混ざり高い知識でトークを繰り広げる。登壇者加藤理文(日本城郭協会理事)
1958年生
静岡県浜松市(旧磐田郡水窪町)出身
駒澤大学文学部歴史学科卒業 / 博士(文学)
NPO法人城郭遺産による街づくり協議会監事、(財)静岡県埋蔵文化財調査研究所、静岡県教育委員会文化課を経て、袋井市立浅羽中学校教諭を2024年退任。主な著書
『織田信長の城』(講談社現代新書 2016年)
『静岡県の歩ける城70選』(静岡新聞社 2016年)
『よくわかる日本の城』 日本城郭検定公式参考書(学研プラス 2017年)
『戦国の山城を極める』(学研プラス 2019年)
『家康と家臣団の城』(KADOKAWA 2021年)
『日本の城を極める』(ワン・パブリッシング 2023年)
ほか多数 -
F15:10〜16:40
「駿甲相三国同盟の歴史」駿河今川・甲斐武田・相模北条の三つの戦国大名家によって形成された三国同盟は、関東・中部・東海の戦国史の展開において中心的な役割を担いました。本講演では、三国同盟成立の経緯から、三国同盟による上杉輝虎との対決、武田義信事件と足利義昭・織田信長の台頭をうけ崩壊していく経緯について、解説します。
登壇者黒田基樹(駿河台大学教授)
1965年生まれ。
早稲田大学教育学部卒業。
駒沢大学大学院修了。
博士(日本史学)。
現在、駿河台大学法学部教授。
専門は日本の戦国時代から江戸時代初期史。
2016年NHK大河ドラマ「真田丸」時代考証。主な著書
『戦国大名・伊勢宗瑞』『戦国大名・北条氏直』(角川選書)
『今川氏親と伊勢宗瑞』『今川のおんな家長 寿桂尼』『羽柴家崩壊』(平凡社)
『北条氏綱』『北条氏政』(ミネルヴァ書房)
『関東戦国史』『戦国大名の危機管理』『戦国関東覇権史』(角川ソフィア文庫)
『百姓から見た戦国大名』(ちくま新書)・『増補戦国大名』(平凡社ライブラリー)
『国衆』『戦国北条家の判子行政』(平凡社新書)
『徳川家康と今川氏真』(朝日選書)
『徳川家康の最新研究』『お市の方の生涯』(朝日新書)
など多数。
二の丸御殿
12月21日(土)
-
G11:40〜13:10
「勝龍寺城と坂本城 -発掘された元亀の城-」昨年末に三の丸石垣が検出され話題となった坂本城は、元亀3年に明智光秀によって築かれました。また、その前年には細川藤孝によって勝龍寺城が築かれています。いずれも織田信長の家臣による築城で、天主を持ち、石垣によって築かれています。両城ともに発掘調査が実施されており、その成果を分析したいと思います。
登壇者中井均(滋賀県立大学名誉教授・日本城郭協会評議員)
1955年生
龍谷大学文学部史学科卒業
(財)滋賀県文化財保護協会、米原町教育委員会、米原市教育委員会、滋賀県教育委員会、長浜城歴史博物館を経て、2011年から滋賀県立大学人間文化学部地域文化学科准教授、2013年より同教授。
2021年度から滋賀県立大学名誉教授。
小学5年生から中・近世の城跡探検をはじめる。現在は日本各地の中世・近世城郭の発掘調査・整備の委員を務める。主な著書
『ハンドブック 日本の城』(山川出版社 2016年)
『城館調査の手引き』(山川出版社 2016年)
『信長と家臣団の城』(KADOKAWA 2020)
『中世城館の実像』(高志書院 2020年)
『織田・豊臣城郭の構造と展開』(戎光祥出版 2021年)
『城郭研究家のぶらり全国城めぐり』(産業編集センター 2022年)
ほか共著含め多数 -
H14:00〜15:30
「境目在城」と給人救済戦国時代、戦国大名は勢力圏の政治的・軍事的境界にあった「境目」を維持すべく、その要城に守衛兵を派遣しました。その多くは、実は進退困窮に陥っていた家臣でしたが、彼らはなぜ「境目在城」を勤めたのでしょうか。「境目在城」が進退困窮していた家臣にどのような機会としてあったのかをみていきます。
登壇者柴 裕之(東洋大学文学部・駒澤大学文学部非常勤講師)
1973生まれ。
現在、東洋大学文学部・駒澤大学文学部非常勤講師主な著書
『徳川家康―境界の領主から天下人へ』(平凡社、2017年)
『シリーズ実像に迫る17 清須会議―秀吉天下取りへの調略戦』(戎光祥出版、2018年)
『図説 豊臣秀吉』(編著、戎光祥出版、2020年)
『織田信長―戦国時代の「正義」を貫く』(平凡社、2020年)
『青年家康―松平元康の実像』(KADOKAWA、2022年)
『図説 徳川家康と家臣団』(共編著、戎光祥出版、2022年)
『戦国武将列伝6 東海編』 (共編著、戎光祥出版、2024年)
ほか多数 -
I16:20〜17:50
「真説・肥前名護屋城と巨大軍事都市の実相」豊臣秀吉が朝鮮出兵の本営として創出した「肥前名護屋」は、僅か7年間の繁栄を誇った史上最大の軍事基地です。壮大な名護屋城と100を超える諸大名の陣所群は、その後の日本城郭の発展方向に決定的な影響を与えました。幻の‶天下人の城〟を中心に形成された大軍事都市の真の姿を、最新の研究成果に基づき徹底解説します。
登壇者宮武正登(佐賀大学教授・日本城郭協会・学術委員)
北海道出身。
國學院大學大学院 文学研究科日本史学専攻 修士課程修了。博士(歴史学)。
専門は日本中世史・城郭史。
小田原城発掘調査団、佐賀県立名護屋城博物館などを経て現職。
豊臣秀吉の朝鮮出兵の本営・肥前名護屋城の調査・保存整備事業、吉野ヶ里遺跡などの調査や保全に長く直接従事した。
これまでに熊本城の震災石垣の復旧をはじめ、名古屋城・二条城・島原城・和歌山城・丸亀城・佐伯城・鹿児島城・弘前城・岩国城など、全国各地の城郭の保存整備委員会委員や調査・修理指導を歴任。
文化財石垣保存技術協議会 評議会員。
日本城郭協会 学術委員会委員。
日本考古学協会員【著書・論文】
「名護屋城-豊臣秀吉が求めた城の理想像」(『天下人の城』風媒社2012)
「城郭石垣の修理の原則」(『文化遺産の世界』Vol.32 2018)
『肥前名護屋城の研究:-中近世移行期の築城技法』(吉川弘文館 2020)など
12月22日(日)
-
J10:30〜12:00
「城郭ライター的 城めぐりの視点」日常的に城を取材していると、観光ではなかなかできない貴重な経験ができ、知見も深まります。 取材の裏話を交えながら、城めぐりに役立ちそうな目線やポイント、予習の仕方などをご紹介します。 東北地方の城柵、姫路城、海外の城と日本の城との比較なども取り上げる予定です。
登壇者萩原さちこ(城郭ライター・編集者・日本城郭協会理事)
小学2年生のとき城に魅せられる。
執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演、アドバイザー業務など行う。
(公財)日本城郭協会 理事/学術委員会学術委員
(株)城旅デザインラボ 代表
(一社)城組 代表理事長主な著書
『お城へ行こう!』(岩波ジュニア新書 2014年)
『城の科学〜個性豊かな天守の「超」技術〜』(講談社ブルーバックス 2017年)
『江戸城の全貌』(さくら舎 2017年)
『地形と立地から読み解く戦国の城』(マイナビ出版 2018年)
『小学生のミカタ 日本100名城のひみつ』(小学館 2019年)
『日本の城語辞典』(誠文堂新光社 2021年)
『日本100名城と続日本100名城めぐりの旅』(ワン・パブリッシング 2022年)
ほか多数
そのほか、新聞や雑誌、WEBサイトでの連載、共著、監修多数
https://46meg.com/ -
K13:00〜14:30
「伊勢長島一向一揆VS織田信長」伊勢長島一向一揆は、濃尾平野の南端、木曾三川が伊勢湾に注ぎ込む河口部に形成されたデルタ地帯を拠点に、織田信長に果敢に戦いを挑んだ勢力であった。長島願証寺を中心に、伊勢・尾張・三河・美濃の一向宗門徒を糾合した長島一向一揆は、元亀元年に大坂本願寺の呼びかけに応じて蜂起し、織田信長をさんざん苦しめ、二度に及ぶ織田の大軍を撃退したほどであった。攻め悩む信長、意気軒昂な一向一揆との息詰まる戦いを、地形や城を軸に紹介する。
登壇者平山優(歴史学者・日本城郭協会評議員・学術委員)
1964年生
山梨県埋蔵文化財センター文化財主事、山梨県史編纂室主査、山梨大学非常勤講師、山梨県立博物館副主幹、山梨県立中央高等学校教諭を経て、現在、健康科学大学特任教授。2016年大河ドラマ「真田丸」、2023年「どうする家康」の時代考証を担当主な著書
『戦国大名領国の基礎構造』(校倉書房 1999年)
『武田信玄』(吉川弘文館 2006年)
『山本勘助』(講談社 2006年)
『真田三代』(PHP研究所 2011年)
『長篠合戦と武田勝頼』(吉川弘文館 2014年)
『天正壬午の乱[増補改訂版]』(戎光祥出版 2015年)
『武田氏滅亡』(KADOKAWA 2017年)
『戦国の忍び』(KADOKAWA 2020年)
『武田三代』(PHP研究所 2021年)
『新説 家康と三方原合戦: 生涯唯一の大敗を読み解く』(NHK出版新書 2022年)
『徳川家康と武田信玄』(角川選書 2022年)
『徳川家康と武田勝頼』(幻冬舎新書 2023年)
『徳川家康 ~苦難に満ちた生涯~』(サンニチ印刷 2023年)
ほか多数 -
L15:00〜16:30
「鉢形城と埼玉の城」今回はVTRで鉢形城オフ会の模様をお伝えした後、埼玉県内の城について語っていきます。埼玉県は北武蔵と呼ばれ、中世前半には武蔵七党や坂東八平氏という武士集団を輩出しました。その武の伝統を受け継ぎ、戦国時代前期には関東公方と関東管領の激しい角逐の場でもありました。そんな埼玉の代表的な城をご紹介します。
登壇者伊東潤(歴史小説家)
作家。
早稲田大学社会科学部卒業。
小説以外の著作に、『城を攻める 城を守る』(講談社新書)『歴史作家の城めぐり(増補改訂版)』(幻冬舎新書)『戦国北条記』(PHP研究書)『敗者烈伝』(実業之日本社)などがあり、また小説作品にも『もっこすの城 熊本城築城結末』(KADOKAWA)『城をひとつ』(新潮社)『城を嚙ませた男』(光文社) 『デウスの城』(実業之日本社)といった城にまつわる作品が多数ある。
2025年7月超大作『鋼鉄の城塞 ヤマトブジシンスイス』(幻冬舎)を発売予定。
伊東潤公式サイト https://itojun.corkagency.com/
ツイッターアカウント @jun_ito_info
セミナールーム
12月21日(土)
-
M10:30〜12:00
「小牧・長久手合戦と城郭」天正12年、徳川家康と織田信雄は、信長の嫡男三法師を擁立した羽柴秀吉と対立した。信雄と家康は小牧山を本陣とし、秀吉は楽田城を本陣として対峙したが、戦場は尾張にとどまらず美濃にも広がった。秀吉方の森長可が東美濃支配の拠点とした美濃金山城を中心に、古城を改修して周囲に配した陣城について解説します。
登壇者長沼 毅(可児市役所職員・日本城郭協会学術委員)
1973年生。
愛知学院大学大学院文学研究科博士課程後期(満期退学)。
可児市教育委員会文化財課にて、美濃金山城跡等整備事業を担当し、可児市が取り組む戦国城跡巡り事業も担当する。美濃金山城跡だけではなく、久々利城跡、今城跡で活動する団体とそれらで組織している可児市山城連絡協議会と連携し、地域住民と地元企業、行政が城跡の整備・活用をできる仕組みづくりに取り組む。主な著書
『可児市史』第2巻古代・中世・近世(可児市、2010)一部執筆
『岐阜の山城ベスト50を歩く』(サンライズ出版、2010)一部執筆
『金山城跡発掘調査報告書』(可児市教育委員会、2013)一部執筆
「美濃金山城の役割とその変遷」『城郭研究と考古学』(サンライズ出版、2021年) -
N13:00〜14:30
「小牧・長久手合戦と城郭」徳川家康、羽柴秀吉、2人の天下人による唯一の直接的衝突である「小牧・長久手の合戦」(1584)は、近年、研究の進展により「もう一つの天下分け目」として注目されている。家康方の主陣地、小牧山城での発掘調査成果や、周辺に展開した砦など、城郭からこの合戦の評価、背景と帰結を考える。
登壇者小野 友記子(日本城郭協会学術委員・中京大学非常勤講師)
昭和47年(1972)愛知県名古屋市生まれ
愛知県名古屋市生まれ。
奈良女子大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了後、考古学専門員として小牧市に入庁。同市教育委員会で文化財保護行政、市内遺跡の発掘調査や史跡小牧山(小牧山城)の発掘調査、史跡整備事業に従事する傍ら、全国の城郭の調査研究に取り組む。
2022年4月より、文化庁に移り、全国各地で行われている国指定の史跡名勝天然記念物の保存・活用整備事業に関し、文化財調査官として、指導・助言を行っている。
2023年 NHK大河ドラマ『どうする家康』では小牧・長久手の戦いを中心にシナリオチェック、資料提供等を行う。主な著書
・「「土の城」から「石の城」へ」 東海学シンポジウム『いくさの歴史』 2015
・「小牧山城」ほか 『愛知県史』資料編5 考古5 鎌倉~江戸 愛知県史編纂委員会 2017
・「織田信長と小牧山 ―城と町の空間構造と政権構想―」 『天下人信長の基礎構造』 高志書院 2021
・「織豊系城郭研究と考古学 ―小牧山城の発掘調査成果と評価―」 広瀬和雄編『日本考古学の論点(下)』雄山閣 2024
・『歴史読本』、『歴史群像』 等 -
O15:30〜16:30
「外国人にも伝えたい小田原城の魅力」お城は世界に誇る日本の歴史観光のコンテンツの一つです。外国の方は日本の城の何に惹かれ興味を持っているのか、小田原城天守閣館長の諏訪間順とお城好きラジオDJ、クリス・グレンとが小田原城を題材にインバウンドとお城についての課題や進めべき方向などについて語ります。
登壇者クリス・グレン(お城好きラジオDJ・日本城郭協会理事)
1968年オーストラリア生まれ。93年より名古屋市在住。 在名FMラジオ局ZIP-FM「RADIO ORBIT」(毎週日曜10時〜13時)を担当するなどラジオDJとして活躍するほか、NHK「ブラタモリ」、NHK WORLD「SAMURAI CASTLES」「NINJA TRUTH」でレギュラーナビゲーターをつとめるなど、日本の魅力を語る外国人としてテレビ出演多数。戦国史、武将、城郭、甲冑武具、武道に造詣が深く、英語で運営するFacebookコミュニティ「Samurai History & Culture」は、13万人以上(2024年7月現在)のフォロワーを持つ、インフルエンサーでもある。 2014年からはインバウンド観光アドバイザーとしても活躍。観光庁のインバウンド専門家人材として自治体へのアドバイスを行うほか、城郭をはじめとする史跡解説文の英訳・監修、観光プロモーション動画やアプリの企画・制作・監修なども手掛ける。関ケ原観光大使、名古屋観光文化交流特命大使、近江観光大使でもあり、日本の魅力を国内外に発信する活動をライフワークとしている。
趣味は、城めぐり。日本全国600箇所以上、名古屋城へは約900回訪問するほどの城マニアでもある。著書に「豪州人歴史愛好家、名城を行く」(宝島社)、英文執筆に「城バイリンガルガイド」(小学館)、「日本の名城 厳選24城スタンプラリー」(日本城郭協会監修)などがある。登壇者諏訪間順(小田原城天守閣館長・日本城郭協会評議員・学術委員)
1960年生。
1982年 立正大学文学部史学科考古学専攻卒業
2008年 東京都立大学にて博士(史学)号取得
1982年から小田原市教育委員会文化財課にて、史跡小田原城跡住吉堀や銅門、馬出門、小峯御鐘ノ台大堀切を始めとする発掘調査・史跡整備を担当する。2010年からは観光課に異動し、天守閣耐震改修・展示リニューアルを担当する。2013年から天守閣館長に就任し、現在に至る。主な著書
『よみがえる小田原城』(小田原城天守閣特別展図録、2013)
「小田原北条氏の本城と支城」『小田原北条氏の絆』(小田原城天守閣特別展図録、2017)
「小田原城の歴史」『戦国大名北条氏の歴史』(吉川弘文館、2019)
ほか多数
12月22日(日)
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P10:10〜11:40
「徹底討論 天守の創造と発展」城と言えば「天守」というように、城を代表する天守はいったいいつ登場したのでしょう。なぜ、天守(天主)が生まれたのか、どうして城に天守が必要だったのか、織豊系城郭を中心に天守の位置づけと、どのようにして発展し、現在の姿になったのかを討論します。
登壇者中井均(滋賀県立大学名誉教授・日本城郭協会評議員)
1955年生
龍谷大学文学部史学科卒業
(財)滋賀県文化財保護協会、米原町教育委員会、米原市教育委員会、滋賀県教育委員会、長浜城歴史博物館を経て、2011年から滋賀県立大学人間文化学部地域文化学科准教授、2013年より同教授。
2021年度から滋賀県立大学名誉教授。
小学5年生から中・近世の城跡探検をはじめる。現在は日本各地の中世・近世城郭の発掘調査・整備の委員を務める。主な著書
『ハンドブック 日本の城』(山川出版社 2016年)
『城館調査の手引き』(山川出版社 2016年)
『信長と家臣団の城』(KADOKAWA 2020)
『中世城館の実像』(高志書院 2020年)
『織田・豊臣城郭の構造と展開』(戎光祥出版 2021年)
『城郭研究家のぶらり全国城めぐり』(産業編集センター 2022年)
ほか共著含め多数登壇者加藤理文(日本城郭協会理事)
1958年生
静岡県浜松市(旧磐田郡水窪町)出身
駒澤大学文学部歴史学科卒業 / 博士(文学)
NPO法人城郭遺産による街づくり協議会監事、(財)静岡県埋蔵文化財調査研究所、静岡県教育委員会文化課を経て、袋井市立浅羽中学校教諭を2024年退任。主な著書
『織田信長の城』(講談社現代新書 2016年)
『静岡県の歩ける城70選』(静岡新聞社 2016年)
『よくわかる日本の城』 日本城郭検定公式参考書(学研プラス 2017年)
『戦国の山城を極める』(学研プラス 2019年)
『家康と家臣団の城』(KADOKAWA 2021年)
『日本の城を極める』(ワン・パブリッシング 2023年)
ほか多数